ちょっとってどれくらい??

前回は心理学を仕事に使って、コミュニケーション力を
アップしていけるという話をお届けしました。

今日はある会社で起きた実話から。

その会社に入社した新入社員、ある日上司から仕事を頼まれました。
終業時間になった時、頼んだ仕事の進行状況を上司が訊いたところ
「もうちょっとで終わります」と答えたそうです。

そこで上司は「じゃあ、また後で聞きに来るから」と言ってその場を去りました。

それから2時間後、上司がもう一度確認したところ
「もうとっくに終わってます」という答え・・・。

終わった後今まで何をしていたのかと言えば、
特に何もせずプラプラしていたらしい。

それを聞いた上司はメチャクチャ怒ったそうです。

自分が仕事の状況を気にしていたのは知っているはずなのに
終わっているなら、なぜすぐに報告しないのか??

そして、次の日から新入社員は会社に来なくなりました・・・。

この話を私が聞いたとき、話してくれた人は
近頃の若者は何を考えているかわからないとか
この上司はぜんぜん悪くないとか、そんな口調でしたが
そうでしょうか?

もちろん、怒られて次の日から会社に来なくなるのは、
明らかに新入社員に非があります。

でも、その前の出来事については、どちらが悪いわけでもなく
言葉のすれ違いが原因だと私は思っています。

実は「ちょっと」という言葉は人によってまったく感覚が異なります。
5分をちょっとと考える人もいれば、
30分でもちょっとと考える人もいます。

今回の場合、新入社員の「ちょっと」は
せいぜい数十分だったのでしょう。
それに対して上司の方は
「新人で仕事に慣れていないし、急がせるのは気の毒」
と思ったのか、声をかけたのは2時間後でした。

また、仕事が終わったならプラプラしてないで
新入社員から上司に声をかけるべき
そんな風に思う方もいると思います。

でも、「後で聞きにくる」と言われていましたし、
仕事に一生懸命になっていると
声をかけにくい雰囲気になる人もいますよね。
新入社員の側から声をかけるのはハードルが高かったでしょう。

こういうことは日常的によく起こることです。

私自身、何年か前のことですが「ちょっと」の使い方で
すれ違ったことがあります。

仕事の問い合わせから知り合った人で、
写真で顔は知っていて何度か電話とメールをするうちに意気投合。
初めて会うことになりました。 まぁ、デートですね(笑)

お互いに忙しかったので、待ち合わせは夜9時の銀座。
そこで相手から「仕事が長引いてちょっと遅れます」
とのメールが入りました。

私にとっての「ちょっと」は10分~15分。
30分以上は待たないし待たせない主義です。
でも相手がやってきたのは40分後。
謝ってくれましたが、次に会う気にはなりませんでした。

お互いに悪気はなくてもすれ違ってしまったら
元に戻すのは難しいことです。

今度「ちょっと」と言われたら
具体的にどの位なのか確認しましょう。

それだけで無用なすれ違いを防げます。

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